三陽商会、26年AWは気温対応とファッション性の2軸で構成
アウターは、暖冬対策と防寒ニーズの両立を目指してバリエーションを増やす
三陽商会は今秋冬、気温に合った実用性とファッションとしての季節感の両立を目指す。8~9月は気温に対応した夏物の展開に加えて、色や素材で秋の季節感を出すアイテムを充実。コート・アウターは暖秋・暖冬を見据えたライトアウターと、本格的な冬向けの防寒コートの2軸をベースに構成する。
昨年は夏の長期化を受け、秋冬商材の投入を後ろ倒しにしたことで、季節感のある商品を早期に求めるニーズに応え切れなかった。記録的な猛暑、物価高や消費マインドの低下もあり、下期(25年9月~26年2月)の売上高は前年比4%減となった。
その反省を生かし、今シーズンは秋商戦の開始時期を約2週間前倒しする。9月までは秋色夏素材を継続展開し、10~11月の短い秋に向けてニットやジャケットなど中間商材を強化。12月以降は防寒アウターやニットを充実させ、遅れて到来する冬需要の取り込みを図る。加藤郁郎副社長は「気候変動を前提とした商品、売場づくりを進化させる」と述べる。

ファーベストなどの袖なしアイテムは、ウィメンズで前年比2割増産する
9~11月の秋商戦では、合わせるものによって温度調整しやすい「ジレ・袖なしアイテム」の生産数をウィメンズで前年比20%増、夏以外の3シーズンに着用できる「シーズンレスニット」も50%増に拡大する。
ポリエステル高混率などの合成繊維を用いながらもウールに見える「ウール見えジャケット」は、メンズ・ウィメンズ計で25%増やす。気温変化の影響を受けにくい雑貨はスカーフやストール、レザーバッグなどを充実させ、シーズンの立ち上がりから展開する。

気候に左右されにくい雑貨類も拡充する
コート・アウターでは、暖秋や暖冬に対応した中間アウターを拡充する一方で、防寒アウターの在庫も増強する。昨冬はミドル丈からロング丈コートへの需要シフトが見られたことから、ロングコートを15%、ウールコートやダウンコートを10%増産し、売り逃し防止につなげる。
また、今年は「サンヨーコート」80周年の節目となる。ブランドの象徴である「100年コート」の定番モデルをリニューアルするほか、最高級原毛を使用した「プレミアムレインウール」を新たに投入。さらに、イタリアブランド「カルーゾ」や「メゾン ミハラヤスヒロ」とのコラボレーション企画も展開し、新客獲得を目指す。
(都築いづみ)