アデランス、乳がん患者向け片胸用ブラジャーを梅宮アンナ氏と共同開発
2026/02/24 1:48 pm
アデランスは23日、乳がんの治療や乳房の切除手術などで刺激に敏感になった肌に優しいブラジャーを発売した。前開きと片胸用からなり、カラーは前開きがピンクとブラック、片胸用がベージュとブラックの2種類、サイズもM~LとL~LLの2種類で、価格は3300円。片胸用はタレントの梅宮アンナさんと共同開発した。アデランスが病院内で運営するヘアサロン「こもれび」、インターネット通販サイト「アデランスマイリー」で取り扱い、売上げの一部は公益財団法人、日本対がん協会が手掛ける「ほほえみ基金」に寄付する。
ブラジャーには、柔らかく滑らかな肌触りのバンブーレーヨンを採用。生地は全方向にストレッチするように編み上げ、身体の動きにフィットする。アンダーは、一般的なブラジャーよりリブを広めに設計。動いても、ずり上がりにくい。着衣のまま留め外ししやすいよう、前側にスナップボタンを配置したのも工夫だ。片胸用はホックの位置を真横でなく少しだけ手前に配し、術後のドレーンの挿入、入院中の寝返りを想定した。パッケージはピンクが基調で、梅宮氏の意向を反映。片胸用には梅宮氏のサインやメッセージも添えた。
19日には、商品の発表会を実施。登壇した梅宮氏は「(2024年に乳がんを発症してから)足りないモノを考えており、その1つが商品化された。術後、傷口に下着が当たると痛くてSNSに『下着難民』と書いたら、シームレスを勧められたが、痛くて無理だった。日本には傷口に当たらない下着がなく、退院時もノーブラだった。術後10日から(解決に向けて)動き出し、色々な人に話してアデランスにたどり着いた」と経緯を明かした。
さらに「『こういうモノをつくらないか』というオファーは多いが、世の中にあるモノばかり。(世の中に)少ないモノを作りたかった。そもそも商売っ気がなく、共同開発でも報酬はもらっていない。たった1人でもいいから『ありがとう』と言ってもらえたら嬉しい。全国の病院、売店に置いてほしい。そのために(3300円という)驚きの金額で販売する」と述べた。
開発に携わった、アデランスの伊藤あおい展示会企画室室長は「病院内で34のヘアサロンを運営しているが、患者や医療関係者にウィッグなどを使ってもらって得た声、知見が生きた。そこに梅宮氏の体験を加え、集大成となった。乳房を切除した場所にはガーゼを当てるが、一般的なブラジャーでは医師が診る時に、いちいち外さないといけない。それなら生地がない方が良い。梅宮さんなくして生まれなかった商品。患者の目線、QOLの向上のみを考えて開発した。1人でも多くの方に手に取ってほしい」と力を込めた。梅宮氏は「外来の時にも使ってほしい」という。
インナーウエアの発売に際しては、医療用ウィッグブランド「ラフラ」をライフスタイル提案型の「ラフラ ルニカ」にリニューアルした。名称は、月を指す「Luna(ルナ)」と医療を意味する「Medical(メディカル)」に由来する。様々な悩みを抱える患者に「回復への道を月明かりのように優しく照らす光でありたい」という想いを込めた。商品はブラジャーを皮切りに第2弾、第3弾と増やしていく意向だ。販路の拡大も視野に入れ、病院内のコンビニエンスストア、一般の理美容サロンへの導入を目指す。