銀行が仕掛ける食品催事、松屋銀座で開催

2020/06/26 9:42 pm

3月25日から31日、松屋銀座本店の地下食品売場で催事「#岐阜映えスイーツコレクション」が開催された。岐阜県内の人気菓子店4店が出店したこのイベント、一見すると百貨店ではよく見る食品催事だが、仕掛け人は岐阜県のとある「銀行」だ。

催事には岐阜県内の魅力ある菓子メーカーが参加した。

「パティスリー Gin no mori」

プティボワ 森の恵みクッキー 3240円森で獲れる食材、特に「どんぐり」に注目し、山椒、熊笹、木の実、ドライフルーツ等の食材をふんだんに使用

「御菓子 つちや」

みずのいろ(10枚入) 1296円。干錦玉(ほしきんぎょく)と呼ばれる伝統的な和菓子を極力薄く仕上げ、水滴のような形に仕上げた。それぞれにハーブを使用し、目にも口にも楽しい。

「玉井屋本舗」

登り鮎 各151円。上質の小麦粉に玉子をたっぷり使ったカステラ生地で求肥(ぎゅうひ)を包み、長良川の清流に遊ぶ若鮎を型取って焼き上げた岐阜の代表菓子

「松浦軒本店」

カステーラ 481円。江戸時代に長崎より伝わったポルトガル伝来のカステーラの製法を8代、230年にわたり守り続けている

この催事をパッケージ化し、松屋銀座で成功させたのは岐阜県大垣市に本社を置く「大垣共立銀行」。OKB(オーケービー)の愛称で地元の人には親しまれている。首都圏での販路拡大を目指す菓子メーカーと催事運営事業者を集め、銀座に拠点を持ち強い発信力を持つ松屋銀座での催事「#岐阜映えスイーツコレクション」の企画および実施をサポートした。OKBではこれまで、魅力ある地域ブランド商品に対し、企業間のマッチングを狙う商談会などを行ってきたが、これまでの販路拡大サポートを“一歩前”へ進め、消費者に直接アプローチできるようにした。

過去には飛騨牛などの東海地方の食品メーカー8社による催事「中部ブランドフェア」の企画・実施サポートも手掛けた経験を持つ。

今回の催事は新型コロナウイルスの影響から、量的には当初の予想を下回ったが、「岐阜県の選りすぐりの銘菓を多くのお客様にご購入いただけた点においては、満足できる内容でした」(大垣共立銀行法人営業部プレゼンスチーム地域商社グループ)と手ごたえをつかむ。

OKBは今後も地域ブランド商品の首都圏などでの販路拡大を積極的に支援していく方針だ。金融仲介機能にとどまらず、商社機能も地域企業に届けることで地方創生に寄与していく。

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