サンストリート亀戸跡地に大規模マンションと商業施設 野村不動産

2020/03/24 4:31 pm

タグ: 野村不動産 

▲KMEIDO PROJECTの商業施設(左)とプラウドタワー亀戸クロス(右)〈イメージ〉

野村不動産は2016年3月に閉館した「サンストリート亀戸」跡地に、大規模マンションと大型商業施設を一体開発する「KAMEIDO PROJECT」を始動させる。サンストリートが担ってきた商業機能だけでなく大規模マンションや地域に開かれた広場など、住・商・学・広場が一体となった新しい街を具現化するもの。同社は「地域共生型のサスティナブルな街づくりを目指す『BE UNITED構想』を打ち出し、その第1弾の『プラウドシティ日吉』」(18年販売開始)に続く第2弾としてスタートを切るのがKAMEIDO PROJECTであり、そしてBE UNITED構想を具現化するためのACTOも導入して活動を開始する」(野村不動産社長宮嶋誠一氏)。

 

 

かつてのサンストリート亀戸はイベントなどでも人気を集め地域から高い支持を得てきた。15年の暫定運用で2012年の閉鎖が3年延長になり、2016年に惜しまれながら閉館になった。その跡地事業を受け継ぐことになった野村不動産は住宅と商業を核に、広場、横丁・芝生エリアなどの賑わい空間や交流の場、敷地に隣接して学校(第二亀戸小学校)の増設用地も確保。タワー棟(住宅棟)には保育施設を設けるなど、地域と共生した街をつくり上げる計画。

 

 

野村不動産商業事業は4つの事業モデルで展開している。1つが飲食特化型の都心型商業施設「GEMS(ジェムズ)」。2つ目が地域密着型商業施設ブランドの「SOCOLA(ソコラ)」。3つ目がサービス特化型商業施設の新ブランド「MEFULL(ミーフル)」。いずれも地域密着型ショッピングセンターである。そして4つ目が地域のフラッグショップを担う大型商業施設となるサンストリート亀戸跡地開発で誕生する多機能複合型施設。同社執行役員都市創造事業本部商業事業部・ホテル事業部担当の宇佐美直子氏は「サンストリート跡地は当社の商業事業の中でも大規模な商業施設となるのでフラッグシッププロジェクトと位置付け、モノ・コト・トキを融合した次世代型商業施設を目指すと同時に、サンストリートのDNAをしっかり継承していく」という。

 

▲街中に設けられるプラザ(広場)〈イメージ〉

商業施設のコンセプトは「LIVE UP! Park」。これには「毎日ここにきてもどきどきわくわくするライブ感あふれる何かが行われているような、単なる商業施設でない、街とヒトをつなぐパークをつくりあげたい」(宇佐美氏)という背景からである。「商業施設の売りとするのは1つが地域一番の食市場の構築。大型スーパーマーケットだけでなく、生鮮の専門店と食物販店を合わせて大集積する。

2つ目は商業棟と住宅棟の間に多彩な店舗が並ぶアメ横のような亀戸横丁を計画。3つ目は365日亀戸劇場をテーマに、商業棟のみならず、敷地内に設ける広場や大屋根広場、施設内につくる500席のフードコートや500平米超のキッズパークなどを発信の場としていつもどこかで仕掛ける体制」(同)などだ。

 

 

その商業施設はサンストリート亀戸に比べ延床面積で1・5倍(約5万8000平米)、店舗面積で1・3倍(約2万8000平米)、店舗数で100店多い全150店舗、店舗構造は2フロアが地上6階・地下1階(5・6階が駐車場)の規模になる。施設は京葉道路に面し、JR亀戸駅から徒歩で約2分の距離にあり、1次商圏(徒歩・自転車・車で10分圏内)で24万人、半径5キロ圏の2次商圏で72万人を想定している。全体の敷地面積は7000坪以上あり、住宅棟の「プラウドタワー亀戸クロス」は地上25階・地下2階、総戸数は934戸。竣工日は2022年1月下旬、商業施設(店舗名称未定)の開業は同年夏頃の予定。

ピックアップ